どい書店の建物の100歳に向けて、2年クラウドファンディングをします!

愛媛県にある田舎町・内子町小田地区にある「どい書店」。1925年に建てられた古民家はもうすぐ100歳を迎えます。本プロジェクトは建物の100周年を記念し、次の100年にむけた古民家の維持・管理、どい書店の活動の支援を2年かけて募るプロジェクトです。

100年後も建物を続けるため、2年のクラウドファンディングをします!

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どい書店の前で記念撮影(撮影:水本誠時)

1. どい書店とは?

 1925年に建てられたお屋敷「旧神谷家住宅(現・松尾家住宅)」は約100坪の大きな古民家です。このお屋敷は「どい書店」という名前のコミュニティスペースとして使われています。運営者、場所の特徴、主な活動を大まかにご説明できたらと思います。

1-1 どい書店の活動!

どい書店は「do it 書店→なんでもやる本屋」です。最初は貸本屋から始まり、シェアハウス&オフィスを経て、現在は貸本屋、喫茶店、食品・文具・古書販売、イベント企画等を行っています。喫茶店では小田の郷土料理をおばあちゃんに習いながらランチを作っています。年間4,000-5,000人が訪れる交流拠点です。

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喫茶店でくつろぐお客さま

1-2 喫茶 どい書店

どい書店の活動でも現在メインで行っているのは喫茶店。週末を中心に小田の美味しいものを見つけて調理し、お客さまに提供をしています。畳で遊ばされるとのことでお子さん連れや、田舎を求めたシニア世代など古民家すきや本好きな人を迎え入れる場となっています。また最近では喫茶メンバーが中心となって出張販売やBarを開催するなど幅広い活動に展開しています。

どい書店のみんなでこれからについて話し合ってます。
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近くの渓谷の紅葉シーズンに合わせて出張販売!その他各種イベントにも呼ばれています!

個性的なイベントをやってきました!

地域の人たちといろんな活動をしてきました。たくさんの人に迷惑をかけながらもいろんな活動をしてきました。

読み聞かせイベント
1時間ちょっとで100名を超えるお客さまが来たパンとお弁当の即売会
地元の高校存続に向けたミーティング

1-3 どい書店以外の活動

活動は過疎化の進む商店街周辺に拡がり、近隣の空き家を住宅やシェアハウス&オフィス、お宿として約10棟活用しています。また耕していない田畑(耕作放棄地)で田植えや野菜を育てるイベントを行なっています。オープンから3年半で移住者が15人ほど増えています。

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古民家のお掃除イベント。掃除しながらまちの身だしなみが整っています。(撮影:水本誠時)
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畑の使い方は地元のおいちゃんおばちゃんに教えてもらったり。
今年は近所の田んぼでみんなで稲を育ててみたり。(撮影:水本誠時)
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移住体験ができる古民家シェアハウスの運営
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空き店舗の銀行をコワーキングスペースとして運営

1-4 どい書店の目標+目的

どい書店のコンセプトは「おばあちゃんちよりもおばあちゃんち」です。田舎のおばあちゃんちに来たようなほっとする温かい場所を古民家の活用に始まり、農作業やお料理を習うことで表現しています。田舎のおばあちゃんらしい暮らしは現代社会からどんどん薄れており、若者なりに解釈しながら続けていけたらと考えています。

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イベントの2次会の様子。おばあちゃんちぽい空間はなんだかほのぼの。(撮影:水本誠時)

1-5 どい書店の活動から伝えたいこと

小田に越してから3年半、朝のあいさつから夕方の煮物まで小田の田舎らしいおもてなしにたくさん触れてきました。田舎らしさを担っている世代は70代以上であり、10年後には同じようなおもてなしなくなっているかもしれません。「田舎のおばあちゃんのおもてなしを10年後も続けること」がどい書店の活動のテーマです。

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ご近所さんからいただいたおかずたち。春だったので筍がたくさん!

2. 問題意識「古民家はどうやったら残るの?」

どい書店の活動は多岐に渡りますが、「古民家でくつろぐ」ことが原点です。古民家の居心地の良さに惹かれて人が集まっていると思っています。しかしそのような和風の古民家は全国的に減少の一途を辿っています。古民家に限らず、日本の古き良き大切なものはどんどん減っています。どうやったら残るのか、この3年半考え続けたことを書けたらと思います。

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古民家ならではの落ち着きのある場所で贅沢に打ち合わせ。(撮影:水本誠時)

2-1 古民家がどんどん減っている

古民家の壊される理由の一つに「不人気」があります。古民家カフェやホテルが人気を集める一方、圧倒的な数の古民家は利便性の点から現代の住宅よりも人気が低いです。またメンテナンスが多く、隙間が多いため断熱性能が低く、虫・動物が入りやすいなど暮らしにくさが目立ちます。また都市部では経済性から高層ビルに建て替わることもあります。

他にも古民家が減っている理由がいくつかあります。

減る理由①:古民家はお金のバランスが難しい

現在、古民家は「かかる費用」と「稼ぐ収益」のバランスが悪いです。かかる費用は修理費が割高です。大工・左官屋など職人の減少や、瓦や土壁などの原料の調達が困難になっているためです。また収益性は高層な建物のように部屋数や面積が確保できないため低いです。古民家の美しさ・居心地の良さに付加価値をつける取り組みもありますが全ての問題が解決はしていません。

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全国で増える収益性を見込んだ古民家宿。壊される古民家の解決策を他にも探る必要がある。

減る理由②:大家さんが頑張れば古民家は残るのか

古民家において所有者である大家さんは直すことも壊すことも放置することも決めることができます。また大家さんが代替わりすると意向にズレが少なからず出るため、壊す選択を取ることもあります。良い古民家を残すには現在の大家さんが次の世代が使いたくなるような使い方を心がけ、代替わり前から想いを伝えておくことが大切です。

島根県津和野市で世代交代された種苗屋さん「SHIKINOKA」。事業や不動産的にも珍しいケース。

減る理由③:建物1軒に集中して残るのか

工事費の用意と所有者の意識が良ければ建物自体は残るかもしれません。しかし、立っている町の田畑が荒れ、職場やお店が減った場合、住みたいと思う人が少なくなるかもしれません。周辺環境やまちの様子も踏まえて次の子どもたちが暮らしやすい状態を用意することも大切です。

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愛媛県内子町の古い町並み。1軒ではなく群で残っており空き家に新規店舗が増えている。

2-2 古民家を100年後も維持するには?

どい書店の建物の100歳が2年半後に近づくにつれ「100年後にどい書店は残っているのか」という疑問が湧いてきました。

お金やこれからの所有者との関係性、協力者や町の魅力を含めて、どい書店を100年後も残せるようなきっかけを作り、新たな古民家の維持の可能性を探りたいと考えました。

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古民家のこれからをみなさんと考えたい!(撮影:水本誠時)

2-3 古き良きものを残すには主に3つのことが大切

古き良きものを残すには、1.お金、2.所有者の想いを継続する、3.想いを継続させる活動と賛同者が大切なのではないかと感じています。この3つのどれもが揃って初めて残るのです。いくらお金があっても所有者に興味がなければ残りませんし、興味を起こさせる活動がなければ継続性はありません。日々の取り組みと所有者の意思が大切なものを残す大きな鍵になるのではないかと考えています。


3.なぜクラウドファンディングを行うのか

2025年の5月25日までの2年半、私たちの活動を紹介しながら寄付金と協力者を募る取り組みとしてクラウドファンディングを開催します。クラウドファンディングは通常、約2ヶ月で終わりますが、古民家の維持や町の魅力を向上させる活動をゆっくり紹介したいので長期間設けました。本プロジェクトを通じて達成したいことを3つにまとめました。

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2年かけてどい書店を通して魅力ある場を残す価値を見つめ直したい(撮影:村上智子)

3-1. どい書店により多くの人に深く知ってほしい!

これまでの活動を振り返ると、気付けば店主の岡山の一人が突っ走っている場面も多くありました。結果、見切り発車でやって理想だけを求めて失敗することも多々ありました。より活動を身近な人から遠くの人に知ってもらい、イベントの告知や報告をこまめに行い、取り組みの共感者を増やしていきたいです!

3-2. どい書店のイベントや運営をみなさんとしたい!

「おばあちゃんち」をテーマにした活動の輪を小田地区の地域内外に広げていきたいです。古民家や農家体験を楽しむ取り組みをより協力しやすく参加しやすい形に活発化し、入りやすいお店にできたらと思います。今以上にお客さまと汗をかくどい書店になればと思います!

3-3. 建物の維持にかかるお金を集めたい!

どい書店の屋敷の維持は定期的かつ継続的に修理や維持にお金がかかります。例えば瓦の葺き替えや、傾いてきた柱を平行に治す工事はそれぞれで何百万円にもなります。少なく見積もっても100年後までに数千万円は必要です。そこに光熱費や庭の剪定など定期的にお金が必要です。大家さん個人や一企業の負担にはあまりにも大きな額です。

以上の3点を軸に、より多くの人に深く知ってもらい参加しやすいどい書店をつくり古民家の維持につなげるべく、クラウドファンディングを行うことにしました。

どい書店を知ってもらいたく、音声メディアも始めました!
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さまざまな方と関わりながら歩みを進めていきたいです。
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いつも建物の修理でお世話になっている家具屋さん。

4.資金の使い道

資金の使い道は主に3つです。

4-1 修理に使う

主に雨戸、戸袋、天井などの木材の風化や劣化部分を治していきます。土壁や洗い出しの外壁も治せたらと考えています。国の登録有形文化財のお宿の運営や、3年半で住みながら培った経験則、また大学や内子町内の町並み保存に関わる古民家の各分野の専門家にお話を聞きながら丁寧な修理をしていきます。

4-2 「これから」と「ワクワク」に使う

古民家の味わいを生かしつつ、時代に合わせて現代や将来の暮らしに合った空調や水道設備を整えられたらと考えています。また来た人がワクワクする空間を目指して、薪ストーブや天窓、おしゃれな囲炉裏、映像が流れる掛け軸や、和紙のゴミ箱など新しい古民家アイテムの生み出しに挑戦するお金に使えたらと思います。

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和紙で作ったスクリーンで英会話教室。古民家に合う風合いのアイテムを作っていきたい。

4-3 伝えるに使う

修理や古民家アイテムを作る過程をホームページやインターネット上で公開します。伝える際の撮影や経費に使えたらと考えています。イベントの開催も伝える手段の一つとして捉え、古民家や周りの田畑の維持・活用イベントの開催費に回せたらと考えています。

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2022年12月、どい書店の庭で剪定を学ぶワークショップを行う予定。(撮影:杉井太一さん)

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100周年プロジェクト | どい書店 do it shoten powered by BASE美しい里山のある愛媛県 内子町で若者が田舎暮らしを楽しみながらとびきりの商品を販売していますdoitshoten.thebase.in


4-4 集めたお金の配分

皆様から集めたお金は主に3つに分けて使います。1番から順に多い配分になります。

1.   「たてもの貯金」:建物の維持・管理費として使います。
2.    「お礼の品」:栞のチケットを引き換える商品代として使います。
3.  「経費」:制作費用、送料、手数料などです。


5.お礼の栞について

ご支援いただいたかたには、お礼の品として書店にちなみ、どい書店を楽しむ引換券付きの栞をつくりました。ここでは100周年のために特別につくった栞について説明します。

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お礼の栞(7種類セット)どい書店に来てもらうきっかけになればと思います。

5-1 引換券のついた栞

栞は内子町内の和紙工場「天神産紙」の和紙を使った栞です。表面がイラスト部分、引き換えチケット部分、特別に染めたヒモの3つがくっついた栞です。新しさと昔ながらを組み合わせ、楽しい仕掛けも盛り込んだどい書店らしい栞です。

 

5-2 イラスト部分

イラストは2022年11月現在のどい書店の様子をモチーフに描かれています。下地の紙は柿渋染めを3回塗り重ねて仕上げました。手作業でシルクスクリーンプリントしており、独特の線がイラストに入り込み、味わい深い風合いになっています。裏面にクラウドファンディングの説明が書かれています。

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栞にカット前のイラスト。現在どい書店でできることを詰め込みました。
シルクスクリーンでイラストを手づくりで印刷中
サンプルの中からコーヒー×鉄、コーヒー×ミョウバン、柿渋×アルカリをご用意しました。

5-3 引き換えチケット

どい書店に共感してくれた人にはぜひ来てほしいとの想いから、栞にどい書店で引き換えられるチケットを付けました。チケットの種類は7種類。喫茶店やグッズと引き換えることができます。チケットを引き換えたあとも栞として使っていただけます。 

5-4 栞の使い方

栞は届き次第、本に挟んで使うことができます。頃合いを見て、どい書店に来ていただきチケットを使ってどい書店のひとときをお楽しみください。誰かへの贈り物としてプレゼントにもおすすめです。チケット部分を切り取ったら栞として再度使用できます。

5-5 栞の入手方法

栞は「どい書店」と「オンラインショップ」から買うことができます。「100周年記念の栞」という商品名で表示しております。単品7種と、7種類セットの計8種類の商品展開です。

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表面はイラストと引き換える内容、裏面は説明書きになっています。

どい書店100周年事業_ご支援はこちらから

https://doitshoten.thebase.in/categories/4792971


 

5-6 制作者のご紹介

ここで素敵な栞を仕上げていただいたみなさんのご紹介をしたいと思います。

■ kami/ 浪江由唯さん /

制作は同じ内子町の中でも里山に位置する御祓(みそぎ)地区で手漉き紙を中心とした活動をされる浪江由唯さんにご依頼しました。大学時代から手作りの紙に興味を持ち、就職後、手漉き紙への想いが忘れられず、手づくりの紙を巡る世界の旅に出かけ、旅行記を出版されています。

303日間の『世界の紙を巡る旅』を本にしたい! - クラウドファンディング READYFOR

帰国後の2021年から愛媛県の内子町に移住。紙の原料である、楮(コウゾ)の収穫から紙をつくるワークショップや閉校の拠点「みそぎの里」でアトリエとショップを開いています。紙以外の手づくりのものに対する思いが深い方です。

浪江さんの活動や商品、S N S内の言葉が好きでした。時々、どい書店にご来店されていたこともあり、活動の想いが共有しやすいかと思い依頼しました。手すき紙や染め物、ステイショナリーという難解な注文をうまく組み合わせて仕上げてもらいました。

kami/ 浪江由唯kami/ 浪江由唯 | 内子町みそぎ

第37回_浪江由唯さん[kami/(かみひとえ)]


■ おりつむぐ マイさん /

紐部分の制作は織物や糸の紡ぎなどを中心に活動されている「おりつむぐ」のマイさんにご依頼しました。2020年に内子町に移住される前からどい書店に来てもらっており、時折プロジェクトでご一緒し、ご協力いただいています。また身近なご近所さんでもあります。

栞に使われている紐はどい書店の喫茶店で出てきたお茶やコーヒーの出涸らしを使って染めてもらいました。編み物や染め物にも詳しく、どい書店にも詳しいマイさんならではに仕上げていただきました。

おりつむぐ ホームページ

【番外編】内子町へのラブレター


■ huahua design 安藤里実さん /

レイアウトや入稿の段階で、愛媛を中心に活動するデザイナーのhua hua designの安藤里実さんにご協力いただきました。2021年より小田の活動のデザインやプロジェクトの相談をする中で、快く引き受けてくださいました。 

huahua design フアフアデザイン


クラウドファンディング の返礼品の一覧はこちら!

銀行振込での入金をご希望のかたはこちらから!


6.おわりに

まとめると100周年プロジェクトは建物の維持・運営をみんなでやろう!というクラウドファンディングです。建物の修理の様子を公開しながら、みんなで古民家を維持することを学ぶ機会にもなったらなぁと思います。

私たちの活動はたまに「まじめだ」と言われます。実際のところ、まじめを求めてはいません。少し褒められたいなと思うことはありますが褒められることを目的にもしていません。のんびりと自分たちと周りが心地よく楽しく暮らせたらなぁを試している場です。

自分達の疑問や、やりたいことに向き合って、楽しく、明るく、暮らしていけたらと思います。どい書店はだれでもウェルカムです。いつでも来てください。これから100年先も待ち続けられるかはみなさんの手にかかっています。

クラウドファンディング の返礼品の一覧はこちら!

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どい書店について詳しいことが知りたくなったかたはこちら

Podcast  / Sportify 「どい書店ラヂオ」

Instagram |「小田 どい書店 do it shoten」

note |「どい書店 おかやま」

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記事:どい書店 店主 / 岡山紘明

1994年兵庫県・神戸市生まれ。高専・大学で建築や都市計画を学ぶ。2017年から大学院の研究室で愛媛県内子町の歴史まちづくりの調査をしている中で町の魅力に惹かれ2019年に内子町の小田地区に引っ越す。翌日からどい書店を運営中。

神戸生まれ。2019年から愛媛県小田地区に暮らす。古民家、田舎暮らし、まちづくり、建築などに興味がある。

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